朝倉泉の中学時代の同級生の座談会 (1)/8
本多勝一著「子供達の復讐」から
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B少年(朝倉泉)の中学時代を想う
O
、
P
、
Q
中学時代の同級生(現在それぞれ異なる高校の二年生) 司 会 本多勝一 この三人はB少年の世田谷区立中学校時代に同級の男生徒であり、 かつその中でも比較的親しい方であった。(一九七九年五月上旬、 東京・世田谷区で)
本多
あの区立中学にも一種の学校内暴力事件がありましたね。
O
なにかあったね。暴力追放とかなんとか。
Q
あれは、ただ喧嘩をやめようとか軽いものでしょう。そんなにひど い例があったからなのではないんじゃない。
本多
いや、だけどあまりひどいからというので、転校した例がありますね。
P
Rはそんな。
本多
R君て、やられた人?
Q
そうそう。
本多
やられたのはRという名の人ではなくてM君。
O
初めて聞いた。
本多
そういうことがあったのはたしかなのですよ。みなさんと違う学年だか ら、知らないかもしれない。そのM君の事件には関係ないん だけれども それに類することがあなた方の学年、つまりB君のまわりにはなかったか しら。
O
全然ない。
P
彼は相手にされていない。
本多
そういう雰囲気ではないのかな。
O
うん。
P
相手にされるほど目立っていないから。世間から相手にされないんだよ。
本多
先生からはどうですか。たとえば二年のときの担任との関係は。
P
特にないでしょう。
O
全然叱ろうとしていない。教科書なんか持って来なかったしさ。
本多
B君が教科書を持って来ないの。
O
うん、教科書、一応みんな机に出すけどね。あれ、全然出さなくて ね。本を読んでいたから。それでも先生は何も言わなかったし。
本多
つまり学校では教科書を見ないで、全然関係ない本を読んでいたわけ?
O
うん。
本多
なるほど。そういう人は多いのですか。
P
別に。
Q
一応、教科書は出すけど。
本多
二年のときの先生を非常にうらんでいたというようなことはなかった?
P
だれでも先生はうらんでいたから、Bが特にってことないんじゃない。
Q
特にってことはないな。
O
おせっかいだからっていうじゃない。
P
あるとしたらね、おせっかいだから。
O
男にはきらわれてるけど、女には結構好かれてんのなあ。
本多
教科書を見ないで他の本を読んでいる人は彼の他にいないのですか。
O
そういうことは、やっている人はやっているけどね。
P
三年になればみんなやっているでしょう。
O
みんなでもないぞ。
P
お前はまじめだから。
O
××××の時間って一番内職しやすいからなあ。どうしても内職や っちゃう。
本多
それは担任の先生?
O
うん。
本多
「××××」ってあだ名?
O
うん。
P
すごいやさしい先生。
本多
B君と非常に仲の良い人はクラスでだれですか。
O
三年のとき?
本多
二年にしても。そういう人はあまりいなかったの?
O
おれたち仲良かった。
本多
うん、そうでしょう。
O
二年のときは知らない。
P
二年のときTとね・・・。
Q
Tとはね、あれバカ友達なの。
P
ふざけ合うくらい。
Q
Uなんかは?
P
Uはね、試験のときだけ仲がいい。
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